みずほ銀行とソフトバンクが個人向け融資合弁会社【フィンテック】

20160920054717みずほ銀行とソフトバンクが個人向け融資を行う合弁会社を設立すると発表しました。IT技術を取り入れた金融サービス”フィンテック”を活用してサービス展開するそうです。今年(2016年)5月、みずほフィナンシャルグループの佐藤社長が

「できるだけ早く事業化できるプロジェクトを複数持ちたい」

と言明していたとおりの早いタイミングでの参入です。

スコア・レンディングを特徴としたスマホ消費者金融

この合弁会社の大きな特徴はスマホの専用アプリを利用して融資の予備審査から融資実行、限度額の引き上げ、金利の引き下げなどを人工知能の判断で行う点にあります。
利用したい人は専用アプリを通して予備審査を受けられます。すると、アプリから

あなたにならこの金利でこれだけ融資できますよ

という結果が返されますので、それを見て融資の申し込みを判断できるわけです。スコアレンディングといいます。さらに、融資の申し込みをしたとすると、ほぼ30分以内で銀行口座に融資金が振り込まれるのだそうです。これはあくまでこれから展開される予定の話です。既存の銀行カードローンや消費者金融の話ではありません。

20160920092334スマホで審査申し込みから融資実行までのすべてが完結する仕組みであるため、コストが大幅にカットでき、法的には消費者金融ではあるものの、消費者金融よりも低い金利で融資が可能となるそうです。

さらに、審査に有利に働く情報、、、例えば収入や資産に関する情報や購買情報などの支出に関する情報など、個人情報を追加提示すれば、さらに貸出の上限額がアップしたり、金利が下がったりするそうです。このあたりのこともすべて人工知能(AI)で行うことになっています。

フィンテックは業界を激変させるかもしれない革命

金融(Finance)とテクノロジ(Technology)を組み合わせた言葉がFintech=フィンテックです。

2015年がフィンテック元年ともいえ、

個人や法人にとっては、金融サービスが自由に、安価に、便利に使えるようになることを意味し、金融機関にとっては人工知能(AI)や新技術の「ブロックチェーン」などによるシステムや会社組織の効率化を意味する。

エコノミスト「FinTech最前線!」より

ということなのですが、これではちょっとわかりづらいのでもう少し掘り下げてみます。

すでに、決済や融資、送金、投資などの分野では、Eコマース企業や流通系企業、インターネット専業銀行など金融以外の業界からの参入が相次いでいる。新興の非金融企業が、既存の金融機関のビジネスを「破壊(ディスラプト)」することもありうるため、フィンテックは「金融革命」とも言われる。

エコノミスト「FinTech最前線!」より

かつて、ホリエモンが

「ネットは数字そのもの。金融との相性が悪いわけない。」

と言っていましたが、インターネットが一般化する前と今とでは、金融業界も大きく様変わりしました。
20160920092906ネットショップだと思っていた楽天が楽天銀行を作り、スーパーだと思っていたイオンやヨーカドーがイオン銀行やセブン銀行を作って金融業に参入しています。それぞれの融資商品も楽天銀行スーパーローンやイオン銀行カードローン、セブン銀行カードローンなどがしのぎを削っているわけですが、これらの銀行は従来の銀行のようにあちこちに店舗を構えるわけではなく、ネットでの管理が主体です。つまり従来のやり方とは比較にならないくらいの低コストで事業展開ができています。

しかし、これらはまだ序の口。本当のフィンテック革命はこれからだと言われています。企業側にとって一番大きな魅力は店舗もヒトも激減させた形で金融関連の事業展開が可能になるということです。

「例えば、米国や中国のフィンテック企業は『店舗ゼロ、人件費ゼロ、貸し倒れはほとんどなし』という状況で小口金融をしている。審査部さえ必要ない。これに高コスト体質の銀行が勝てるわけがない」

エコノミスト「FinTech最前線!」より

まさにコンピュータに仕事をとられるという図式です。

フィンテックにはいろいろな分野があり、今回の個人向け融資サービス以外にはクラウドファンディングやマネーフォワードが事業展開しているクラウド管理の家計簿サービス、フリーが事業展開しているクラウド会計などがあり、それぞれの分野で参入企業が増加してきています。

融資先を探す個人にとってはやはり融資案件が気になるところですが、申しこめば、機械(AI)が自動的にその人に合った融資条件をはじき出すのだそうです。しかも、融資条件は自分の口座残高を確認するのと同じような感覚でいつでもでき、その時点での利用者の状況に応じて融資条件を即座にかえしてくれるのだそうです。

となると、フィンテックの分野では即日融資なども増えてきそうな感じですね。

こうした個人向けの融資を始めとしたフィンテックのいろいろなサービスは銀行にとっては見逃せない潮流なので、融資サービス以外にも様々な分野の企業と提携してフィンテック市場への参入を積極的に行っています。

【フィンテックの分野】
ブロックチェーン(分散型台帳システム)
ソーシャルレンディング(個人融資)
クラウドファンディング(資金調達)
クラウド会計サービス
資産・家計管理
投資運用
決済
セキュリティサービス(金融機関向け)

 

ちなみに、今回のみずほ銀行とソフトバンクの合弁企業ですが、貸金業登録をするとのはなしですから、銀行融資ではなく消費者金融ということになります。規制が引っかかる人にとっては当てが外れるなんてこともあるかもしれません。

参考:みずほ銀行『新しいレンディングサービス開始に向けた合弁会社設立について

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